
今回は、私が実際に経験した「6か月にわたるベトナム案件」をもとに、海外営業ならではの“苦労”と、それを乗り越えたときにの“達成感”について紹介します。
国内営業と比べて、海外営業は考えることが一気に増えます。 英語でのやり取り、貿易実務、輸出書類、契約、価格交渉、国ごとの制度の違いなど、、、。 複数のタスクが同時進行で動くため、正直しんどい場面も多いです。
しかし、その分だけ「案件が前に進んだ瞬間の喜び」は本当に大きいです。
- ベトナム新規顧客からの問い合わせ
- 問題1:円安・コロナ明けの混乱で、モノが確保できない
- 問題2:初取引ゆえに、契約書のすり合わせが難航
- 問題3:送金許可が下りず、取引が白紙になる危機
- 問題4: 納期がずれ、再調整の連続
- ようやく取引開始、そして得られた達成感
ベトナム新規顧客からの問い合わせ
ある日、ベトナムの新規顧客から日本製のある自動車用品を購入したい、と連絡が入りました。まずは詳細を確認すべくコンタクトを開始したのですが、ここから取引にいたるまで長い道のりになるとは思ってもいませんでした。
私の進め方に問題があった部分もあるかと思いますが、その後、見積→契約書締結→送金→オーダー→出荷と進める間に次々と問題が発生します。
どんな問題が起きたのか順に説明したいと思います。
問題1:円安・コロナ明けの混乱で、モノが確保できない

当時は円安、そしてコロナ明けで世界中から注文が殺到していた時期。 仕入れ先も混乱しており、引き合いすべての商品を入手することがかないませんでした。そのため、何がどれだけ確保できるのか確認していたのですが、判明するまでに膨大な時間がかかりました。
やり取りの末ようやく入手できる数量がわかったかと思えば、確保できる(船積みできる)物量が少ないため、輸送費が高くつく羽目に。 そのため顧客は「もっと量を増やしたい」と言い、別品番は入手可能かという確認が再び必要となりました。
確認 → 入手不可 → 別案 → 再確認 このループを何度も繰り返し、ようやくオーダー内容が固まりました。
同時に価格交渉も進行。 ベトナム市場は安価な第三国製品が流通しており、当初の見積もりは「高い」と言われ、社内・仕入れ先と調整しながら何度も見積もりを出し直しました。
一部は価格が合わず失注したもの。 それでも、2か月ほどかかった末、最終的にオーダーは確定しました。
問題2:初取引ゆえに、契約書のすり合わせが難航

オーダーの次は新規取引契約です。 支払い条件、損害賠償、責任範囲など、慎重に詰める必要があります。
送られてきた英語の契約書を細部まで読み込み、法務部とも協議しながら修正案を作成。 顧客と何度もやり取りし、双方が納得できる形に落とし込むまでに時間を要しました。
当初打ち合わせで聞いていた内容とは違う文言が契約書に盛り込まれていたりと、こちらもスムーズにはいかず、契約書締結まで1か月程度かかりました。
問題3:送金許可が下りず、取引が白紙になる危機

契約がまとまり、いよいよオーダー…と思いきや、送金ができないという連絡が。
顧客とは正式にオーダーいただく前に、一部前金を支払ってもらう契約を取り交わしていました。
法人が海外送金する際、銀行の許可が必要です。 顧客が送金するためにはベトナムの銀行の許可を得る必要があるのですが、その際求められる書類等々の関連で輸出許可がおりませんでした。
また、ややこしいので省きますが、顧客は日本に拠点がある他社にも振り込む必要があり、それが海外送金をさらに困難なものにしていました。
「ここまで来て取引できないかもしれない!」 と正直、頭を抱えましたが、諦めず代替書類を作成し、顧客にも銀行へ何度も説明してもらい、約1か月半かけてようやく送金許可が下りたときは本当にホッとしました。
問題4: 納期がずれ、再調整の連続

ホッとしたのもつかの間でした。
送金の問題で時間がかかってしまい、その間に納期の状況が変わっていました。 当初は「3か月で入荷予定」と聞いていたものの、仕入れ先から「4か月以上かかりそう」と連絡が!
ただでさえオーダーの調整や送金の問題で時間がかかっている中で、さらに納期遅延と聞けば、さすがに顧客からも不満が伺えました。
私は必死に納期を早めるべく、仕入れ先には優先的に入れてもらいたい旨を説明し、最短で手配を依頼、社内の船積みチームにも協力してもらいながら、全体のスケジュールを必死に組み直しました。
結果として、当初より約1週間の遅延で済ませることができ、どうにかオーダーまで進めることができました。
ようやく取引開始、そして得られた達成感
オーダー後、船積みにてようやく商品がベトナムの港に到着。「商品が受け取れた」と顧客から連絡が来たときは、心から安堵しました。
こうして、 ようやく取引を開始することができましたが、Webでの顔あわせや細かい調整なども含めると約6か月が経っていました。
振り返ると、取引までに次々と壁が現れ、そのたびに調整し、交渉し、確認し、また調整する日々で、海外営業は本当に「一筋縄ではいかない」仕事だなと感じました。
でもだからこそ、 案件が前に進んだ瞬間の喜びは、本当に大きかったです!
案件を前に進めるためには様々な壁にぶち当たりますが、これらを一つずつクリアしていくプロセスそのものが、やりがいであり、海外営業の醍醐味だと思います。










顧客へ見積もりを提示する際には、製品の納期確認も行います。
















